いより通信:タイムリーな社会保険情報・助成金情報労務相談事例などを発信中!

いより通信 vol.178 (2019年12月号)

同一労働同一賃金への対応

みなさん、こんにちは。
社労士の井寄です。

あっという間に2019年も最終月になりました。
昨年より業務が増えているため
心の準備はしていましたが
相当忙しいです。

独立開業してからずっと毎月1日(月初めの営業日)配信で続けてきた
いより通信ですですが、178号目にして初めて
1日配信ができませんでした。

ある経営者団体向けの小冊子の執筆の依頼を受けており
その原稿があり、どうしても準備が間に合いませんでした。

ご依頼いただいたテーマは3つあります。
①「同一労働同一賃金」②「時間外協定」③「ハラスメント防止」です。
「同一労働同一賃金」が一番書きにくいと感じていましたが
そのテーマがトップバッターでした。

現在のパートタイム労働法が改正され
有期雇用労働者も対象に加えて「短時間労働者及び有期雇用労働者の
雇用管理の改善等に関する法律」(以下「パート・有期労働法」)として
2020年4月1日から施行になります。
(中小企業については2021年4月1日施行)

同法において、同一企業における通常の労働者(正社員)と
有期雇用労働者(契約社員)と短時間労働者(パート労働者)との
処遇格差の改善が求められます。

職務内容(業務の内容+責任の程度)および
および職務内容・配置の変更の範囲が
同一である場合は、「均等待遇」を
異なる場合は、その他の事情も考慮した上で
違いに応じて、不合理な待遇差があってはならない
「均衡待遇」とされています。

待遇差をどう比べるかは、待遇ごとに比べるとされ
厚生労働省はガイドラインを提示して基準を示しています。

大企業は来年の4月施行ですし、契約社員やパート社員を多く抱える
企業は各種手当の見直しや、休暇制度の見直し等に
着手しているようですが、中小企業はまだこれからだと考えます。

今回の法改正の目的は、いわゆる「非正規雇用」と言われる
正社員以外の雇用形態である、契約社員、パート社員、
そして派遣社員(派遣社員の処遇是正について派遣労働法の改正で対応)の
処遇改善です。

私自身は、労働条件は、私的自治の原則、契約自由の原則によって
労使自治で会社ごとに決めればよいと考えています。
契約社員やパート社員を、当該処遇で雇う理由があると考えています。

色々思うことはありますが、自社の雇用形態ごとの
処遇を一度総点検するよい機会だと考え
まずは現状分析から始めてください。

個人的には法施行まで1年間の猶予がある中小企業は
「様子見」で大企業の動きを見て
裁判例の蓄積を待つのもありかなと考えています。

労使間のトラブルが発生する主たる原因が
「できない約束をしてしまうこと」です。

「約束」をするときは、本当に守ることができる約束なのか
「約束」をすることで、誰かに不利益が及ばないか
よくご検討ください。

 

12月給与の注意事項

1)年末調整を進めましょう

国税庁 令和元年 年末調整のしかた

2)賞与の支払いがある場合は、賞与支払い届の提出もお忘れなく

今月の気づき

11月に、クライアント企業で管理職向けのハラスメント防止研修の講師を
させていただきました。
同社では、積極的に各種社員研修を実施されているとのことですが
今回の「ハラスメント防止研修」は、他の研修と比べて
出席率がかなり高かったようで、人事担当者の方もびっくりしておられました。

2020年6月に、企業に対してパワーハラスメントの防止を義務付ける内容を
盛り込んだ「労働施策総合推進法」が施行になります。

現場の管理職のみなさんは、部下の教育指導をしていく中で
色々模索されているのだと感じました。

ハラスメント防止研修は、10年以上前から
何度もやらせていただいています。
給料を上げる、休みを増やすなどの労働条件の改善も必要ですが
通常はお金がかかりますし、労働条件の改善が必ずしも
社員の定着や幸せにつながらないと私は考えています。

私自身、一緒に働く仲間と気持ちよくすごしたい
快適な空間で仕事をしたいと考えています。
ひとりひとりが人として尊重される空間が
めざすべき職場環境ではないかと思うのです。

これからもハラスメント防止を含む職場環境の改善は
ライフワークとしてやっていく所存です。
機嫌良く働いている人が集まる職場では生産性もあがり
お客様にもその幸せが伝わるに違いないと考えるので。

 

(2019年12月発行)

お問い合わせフォームはこちら