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いより通信 vol.86 (2012年04月号)

言葉で伝える。行動で示す。

みなさん、こんにちは。もくれん.jpg新年度がスタートしました。
今年は3月に入っても寒い日が続いていましたが
桜の開花予想に合わせるように、気温が上がってきましたね。

先週、桜ノ宮から北浜にある事務所まで川沿いを歩きました。
桜のつぼみはまだまだ硬かったのですが、
木蓮が咲いていたり、気持ちのいい時間を過ごすことができました。
わざわざ遠くに行かなくても近くで気分転換ができる場所があるんですね。

先日、こんなことがありました。
娘が卒業旅行で日帰りで和歌山に出かけることになったのですが
雨でも行くのかどうか、時間に間に合わなかったらどうなるのか
(切符が企画切符だったので安い代わりに、電車の振替ができないものでした)
などを友達にきちんと連絡をしていなかったので、当日バタバタで
もう少しで電車に乗り遅れる・・という出来事がありました。

娘が企画をして、切符の手配は私がやったので
こちらサイドは段取りがわかっていても、他のメンバーには
乗り遅れた場合にどうなるのかなどきちんと伝えておかないと
それに備えた準備や行動ができないと痛感しました。

お客様である経営者の方から、社員さんが「思い通りに動いてくれない」
「どうしてこんなことも判断ができないのか」などの相談を受けることがあります。


経営者というのは、先々まで読んで行動をする習性の生き物だと私は感じています。
このとき、こうしておかなければ、後々困る、こうした方がもっと効率的だなど
常にひとつのことに対していくつも答えが浮かんでくる頭の構造になっているのです。

しかし自分と同じように他人も考えている、判断ができると考えること自体が大きな間違いで
自分の思いが伝わらないときは、相手のせいにするのではなく
伝え方を見直すべきだと考えます。
 

海軍大将の山本五十六氏の有名な言葉もあります。
「やってみせ、いって聞かせて、させてみて 褒めてやらねば人は動かじ」

伝えるべきことや思いは経営理念など言葉にして伝える。
朝礼などで繰り返し伝える。
さらに考え方に沿った行動を自ら示すことです。

やがてそれが社員に浸透し、会社の「スタンダード」が構築されるまで
経営者は努力を続けなけなければならないのです。

「なんでこんなことまで言わなければならないのか。
常識で判断すればわかることでしょう」
と思われることも多いかと思いますが、伝わるまで言い続けましょう。

さらに社員に行動をさせるようにしましょう。
例えばこの時期であれば、段取り力を身につけさせるために
お花見の幹事を任せるという方法もあります。

日程調整、場所のセレクト、天候のリスク判断、開花予想など
無事お花見をするためには、考えなければならない要素がたくさんあります。

言って聞かせて、行動をさせて、そして褒める。
時間がかかりますが、やらねば変わりません。
あきらめずにやってみましょう。


 

4月給与の注意事項

1)健康保険料・介護保険料が3月分から変更になっています。(4月徴収の給料から変更)

■平成24年度 新保険料額表はこちら>>協会けんぽホームページ

2)雇用保険料率・労災保険料率が4月から変更になっています。

■平成24年度 雇用保険料率はこちら>>厚生労働省ホームページ

■平成24年度 労災保険料率はこちら>>厚生労働省ホームページ


3)労働保険 年度更新の準備をしましょう。
?平成23年4月から平成24年3月までに支払った給料・賞与の総額が労働保険料の対象となります。
 (退職者、パート・アルバイトも含む)

4)5月以降に協会けんぽの扶養調査が予定されています。新年度からの扶養家族の異動の有無を把握し
速やかに手続きを済ませるようにしましょう。

今月の気づき

最近、自分自身の働き方や今後の事業の方向性について考えることが多くあります。
企業の海外進出がすすみ、国内限定資格である「社会保険労務士」で今後20年やっていけるのか。

同じことを続けていては、右肩下がりになるのが今のご時世です。
おかげさまで私自身は平成18年4月に独立開業してから
ずっと右肩上がりの成長を続けてきました。
事務所の設備を整え、スタッフも2名雇用することができました。

しかし今の私があるのは、過去の自分のがんばりのおかげであり
将来に向かって、事務所を維持し、仕事を続けていくためには
今、種まきをしなければならないと強く感じています。

先日、グーグル日本法人元社長 村上 憲郎さんが書かれた
『一生食べられる働き方』という本を読みました。
その中に「モンキートラップ」の話がありました。村上さん書籍.jpgのサムネール画像
モンキートラップとは、猿の手がやっと入るくらいの小さな口の容器に餌を入れておくと
猿がやってきて餌を握る。餌を握りしめた猿の手は容器から抜けなくなる。
餌を握りしめている限り、サルは逃げることができず、捕まってしまうという話で
成功体験を一旦手放さない限り、身を滅ぼしてしまうという内容です。

世の中が大きく変化をしているのに、同じことを繰り返しても将来に向かって
生き残ることはできません。
ダメになったと気づいたときに急に舵を切ってももう遅いのです。
将来の自分のために、今年は少し動きたいと思います。

6月に経営者の勉強会のみなさんと、韓国に進出された企業を訪問することにしました。
世界の中の日本。その中で自分は何ができるか、何をするべきなのかを考え
ひとつでも前に向かって行動に移す、そんな1年にしたいと思います。



 

(2012年04月発行)

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