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いより通信 vol.123 (2015年05月号)

社員の個性に向き合おう

みなさん、こんにちは。
世間はゴールデンウィーク真っ只中。
いつもより少し静かに感じるオフィス街で
私は連休返上で仕事の予定です。

昨年は学生との2足のわらじで
全ての作業がギリギリになっていたので
今年は年度更新の準備などできることは前倒しで
どんどん片付ける所存です。

世間のみなさんがお休みのときは
事務作業がどんどん進むのでとても快適です。
ランチを食べるお店を探すのが一苦労なのですが
連休仕事を楽しもうと思います。

さて、新入社員を採用されている会社は1か月が経過しました。
新入社員のみなさんは、機嫌よく出社されているでしょうか。

大学院時代の同級生が新卒で春から社会人になっているので
連絡をとって様子を聞いてみたら、「新しい環境は大変だけど
毎日が発見の連続で必死でついていってます」という返信がきて
前向きにがんばっている姿が目に浮かび、私もがんばらないと!と思いました。

他方、せっかく一所懸命就活をして入社した会社なのに
3年以内で辞めてしまう新入社員も相当数いるとか。
平成生まれの退職理由を分析したレポートによると
退職理由の一番は「キャリア成長が望めないこと」との結果が出ているそうです。

院卒の友人と同い年で、学部卒で難関を乗り越えて大手金融機関に就職をした
年若い友人が入社2年で転職をしました。
彼に転職の理由を聞いたところ、上記レポートと同じ答えが返ってきたので
ビックリしました。

金融機関であるので、労働時間は若干長め等の労働条件の問題もありますが
彼が転職を決めた理由は、自分自身が仕事を通じて実現したいことが
元の会社では不可能、もしくはすごく時間がかかることに気づいたからだそうです。

転職先の企業は、規模は以前の会社よりも小さいけれども
ひとりひとりに向き合い、社員が仕事を通じてなりたい自分になれるように
バックアップしてくれる、とのこと。
自分の叶えたいことが、手を伸ばしたらその先にある、と感じたのが
転職を決めた理由とのことでした。

企業側の視点で考えると、人員が必要だから社員を配置する、という
イメージになるかと思いますが、社員は単なる「人手」ではなく
「想いを持った生身の人間」であることを忘れてはなりません。

企業には人事権があります。社員を育てる中で、様々な部署を経験させるなど
企業ごとの流儀もあることでしょう。
働く側も、自分の希望が最初から通るとは誰も考えていません。
将来的に自分がこうなりたい、こんな仕事がしてみたい、と上層部に伝える
機会があるのかどうか、それに対して明確な道筋を示すことができるのかどうか、だと
考えるのです。

うちの子どもたちが小さいとき、お迎えが最後になることが多々ありました。
それでも泣かずに子どもたちが待っていてくれているのは
親が絶対に迎えにきてくれる、と彼らなりに確信を持っていたからではないでしょうか。

今すぐに、でなくとも、、将来の道筋が見えるようにしてあげること。
社員の個性に向き合い向き合いひとりひとりにとっての
歩む道を支援してあげること。
ぜひ心がけてみてくださいね。

 

5月給与の注意事項

1)4月分より健康保険料、介護保険料率が変更になっています。社会保険料を翌月徴収されている会社は今月給与で変更をしてください。

2)年度更新の準備をしましょう。

 

今月の気づき

4月から、関西大学大学院法学研究科で聴講生として引き続き労働法を学んでいます。
この2年間、大学の図書館や資料室、判例検索のデータベースなどを使わせてもらって
その環境が「当たり前」になっていました。
それらが使えないと手足をもがれるくらいの感覚でしたので、聴講生という形で、
教授ともコンタクトを取りながら勉強ができる環境を確保できたことは
よかったと思っています。

勉強もコツコツ続けながら、今年は本当にスタッフに恵まれているので
事務所内の業務改善に本気で取り組みたいと考えています。

うちのスタッフは私も含め全員既婚者の女性です。
長時間仕事をしないと稼げない、ではなく
できるだけ短時間で効率よく仕事ができる環境を整えたいと考えています。

効率が上がれば、余裕ができた時間に私が収益業務を担当することができます。
収益があがれば、職員さんたちには短い時間の拘束で
より多くの報酬を得ていただけるようにと考えています。

うちの職員さんたちは、仕事に使うことができる時間が限られているのですが
すごく集中して業務をこなしてくれています。

クオリティもすごく高くて、
それだけ集中して仕事をしてくださることに対し
私もきちんと応えていかないと、と考えています。

結婚しても、子どもを産んでも
家族との時間も大切にしながら
奥さん、お母さんだけではなく
「自分自身」として生きる時間を得る場として
うちの事務所で力を発揮していただければと思うのです。

まぁ、私自身は、「自分自身として生きる時間」ばかりで
家族との時間は最小限になってしまっていますが(笑)

女性は生きる道の選択肢がたくさんあるので
仕事を選ぶことだけが一番ではないと思います。
私自身は仕事を通じた自己実現をすることで
この世に生を受けた意味を感じることを
喜びとしています。

今後も、能力は高いけれども、フルタイム勤務では
家庭との両立は難しいと感じている方に
働く場の提供ができればよいなと思います。

家庭生活が充実している人は思いやりもあり
何より活き活きしているので一緒に仕事をしていて
気持ちがいいですので。

 

(2015年05月発行)

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