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いより通信 vol.97 (2013年03月号)

「自分ルール」をしっかり守ろう

みなさん、こんにちは。
社労士の井寄です。

年度末が近づき、なにかと慌ただしい日々を過ごしております。
今年は4月から定年延長に関する法律(高年齢者雇用安定法)の改正等があり
就業規則の変更等でバタバタしておりますが、よくよくお客様にお話を聞いてみると
「60歳定年ではあるけれども、今までも社員さんが希望すれば全員再雇用している」
という会社や、「あと10年くらい定年退職者がいない」という会社もあり、
中小企業では、世間が騒いでいるほど(というか社労士業界で騒がれているほど)
法改正の影響は大きくないのかなと感じています。

アンテナを張って様々な情報を得ることは必要ですが
自社に当てはめたときに、どの程度影響があるものなのかを
見極め、冷静に対応をしていきたいですね。

さて、今年は年初から、おそらく社労士になりたての頃であれば
絶対にやらなかったであろうミスを2つもやってしまいました。

ひとつめは、社内研修の講師のご依頼をいただいていた会社さんで
遅刻をしてしまい、30名ほどの受講者のみなさんを待たせてしまったこと。
ふたつめは、助成金の申請要件の確認モレで、お客様にご迷惑を掛けてしまったことです。

私は自分のルールとして、講演やセミナー講師の日は他に予定を入れないように
しています。
当日、レジュメや講演内容の確認をするための時間を取りたいことと
遅刻をしてはいけないので、時間に余裕を持って行動をしたいと考えているからです。

しかし今回は、たまたま、研修先の近くの会社で面談が入りました。
事務所から片道1時間半くらいかかる場所であったこともあり
2度に分けるよりも、どうせ近くに行くのだからという気持ちで
「自分ルール」を破ってしまったのが失敗の原因でした。

「このくらいの時間で移動ができるであろう」という予想が甘く
交通の便が悪くて、15分も遅刻してしまう羽目になりました。

さらに助成金のミスの原因は「自分ルール」の事前確認を怠ったことです。
私は、助成金のご相談を受けた際には、かならず事前確認を徹底するようにしています。
あまり助成金を積極的にやっていないこともあり、必ずハローワークの窓口に行って確認を
していたのですが、今回については何度もこれまで申請をしたことがあるものだったので、
確認を怠り条件が一部変更になっていることに気付いていませんでした。
結果、色々準備をしていただいたお客様にご迷惑を掛けることに。

「自分ルール」は自分の経験を元に決めたものです。
自分のことは自分が一番よく知っているので、ミスをしないように、と決めたはず。
これまでは「自分ルール」を守っていたので、ミスがなかった、ということを忘れて
時間効率だけを考えて行動して、結果お客様にご迷惑を掛けることになって
しまったのです。

仕事の範囲と分量は社労士になった当初とは桁違いに増えていますが
「信頼関係」という基礎の部分がしっかりしていなければ、
いくら上に積み上げていっても足元から崩れていくと考えています。

世の中には様々な情報が飛び交い、あれもこれもやらねば、と
気もそぞろになることがあるかと思いますが、しっかり自分の足元を見て
今、自分がやらねばならないことは何かを考えて行動したいですね。

 




 

3月給与の注意事項

1.協会けんぽの保険料率(健康保険・介護保険)は平成25年度は据え置きとなりました。(平成24年度と同額)

>>協会けんぽ 平成25年度保険料率のお知らせ

*健康保険組合に加入をされている会社は、健康保険組合にお問い合わせください

今月の気づき

顧問先のお客様のご紹介で、お客様が取引されている金融機関で
労務管理セミナーの講師をさせていただくことになりました。

昨年、新刊『社長!「非常識社員」はこう扱いなさい』を持って
そちらの会社を訪問させていただいたときに、
現会長の創業社長に「いよりさん、本は売れてるんかいな」と聞かれました。
「ボチボチですねん。まだ増刷がかかってませんし・・」と申し上げると
「講演でも何でもやって、どんどん広めていかんとアカンで」とダメ出しされてしまいました。

人生の先輩からダメ出しをされることは多々あるのですが
驚いたのはその後の会長の行動です。
私の知らないところで、取引のある金融機関に話しをつけてくださり
「いよりさん、講演の話し、まとめてきたで」とお電話をくださったのです。

そちらの会社さんとは顧問契約をいただいて5年になります。
5年の間に手続き業務や、相談業務を通じて、私のことも
従業員さんと同じように、「守るべき家族」として扱ってくださったようです。

創業社長の懐の広さを垣間見た感じがして、本当にありがたく
いただいた電話に自然に頭が下がりました。

親身になって(親のような気持ちになって)、相手のために行動すること。
私も見習いたいと思います。

(2013年03月発行)

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