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いより通信 vol.76 (2011年06月号)

社員が自ら考えて動く組織作りのために

写真その1時間単価が1000円の人が月額30万円の報酬を得るためには300時間の労働をするのではなく、時間単価を倍にして150時間で30万円を得ることを考えるべきなのです。

経営者も同じです。
今まで300個生産しなければ、利益が出なかった仕事があるとすれば今後は150個の生産で利益が出るような付加価値の高い商品をつくることを考えるべきです。

単価を上げることができないのであればいかにコスト削減をしていくのか、という話になります。

付加価値の高い商品とは他との差別化が図られた商品になります。
そんな商品を開発するには教育された人材が必要になるでしょう。
もし単価を上げることができない場合は、国際競争の中に埋もれてしまうことになります。
安い労働力で大量につくるというやり方では、国内での生き残りは難しいでしょう。

社員のスキルを上げるひとつの方法として会社が求める能力を社員に押し付けるのではなく、そもそも社員一人一人が持つ能力や適性を見極め人に合った仕事・役割を与えるという方法があります。

自分の得意分野で戦うことができると成果も出やすいですし、社員がどんどん工夫をして 自ら動くようになります。

最近読んだ本の中にもそのヒントが隠されていました。
著者の田中雅子さんは管理職として外資系の会社からユニクロに転職をされました。
スタッフの細かなデータベースを作成し、それぞれが得意とする仕事・役割を与えるようになってからうまくプロジェクトが回りだし、自分ひとりでは到底できなかった仕事をやり遂げることができたそうです。
 

「適性を見極めた役割分担で成功を収めた事例」の参考本
ユニクロで学んだ「巻き込み」仕事術』(田中 雅子)ダイヤモンド社


人を使うときに、ひとつ言えることは「文句を言ってても始まらない」ということです。

人を使う立場の人間は自分の思い通りに他人を動かしたいという気持ちがあるかもしれませんが、自分が動かすというよりも勝手に人が動く仕組みをつくることに注力すべきです。

私自身も小さな事務所ですが、人の使い方は日々悩んでおります。
よく経営者のみなさんがおっしゃることは自分自身ですべてできたらどれだけ楽か・・とおっしゃいますが人の力が集まることで1+1=2以上の力が出ます。
この相乗効果を最大限引き出し、単価の高い仕事ができるようがんばっていきましょう。

6月給与の注意事項

  1. 労働保険料の年度更新の時期です。
    平成22年4月から平成23年3月までに支払われた給料の総額が労働保険料の対象となります。(退職者含む)
    尚、労働保険料の年度更新の申告期限及び納付期限は7月11日(月)です。
  2. 6月給与の支払いが終わったら社会保険の算定基礎届の作成・提出を行いましょう。今年は保険者算定に新しい基準が加わっています。
    保険料の算定はこれまで4月・5月・6月に支払われた給料の平均額で決められていましたが、この平均と前年7月から当年6月までの給料の平均額との間に、標準報酬月額で
    2等級以上の違いがある場合は保険者算定とする、という内容です。http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T110411S0020.pdf
  3. 今月から住民税の金額が変更になります。
  4. 賞与の支払いがある場合は、賞与支払い届の提出が必要になります。

今月の気づき

5月13日(金)に大阪で出版感謝祭を開催させていただきました。
当日は経営者のみなさん、弁護士さんや税理士さんなど士業のパートナーのみなさんなど70名もの方にお集まりいただき、会場のがんこ寿司はムンムンと熱気に包まれていました。

がんこ寿司のスタッフさんが、なんと手書きで「井寄奈美 出版感謝祭」の横断幕をつくってくださり宴会ムードが一気に高まりました。こちらからのお願いではなく、スタッフの方の気配りで作成してくださっていて本当に感激しました。

出版感謝祭のサブタイトルは「昭和の宴会」でした。
なぜ「昭和」としたかというと、インターネットがなかった時代には、目の前にいる人と交流を深めることで人の縁をつないでいたと思います。

そういう「リアルの場面での人との対話や関わり」をもういちど自分自身も大切にしたいと考えてそういうテーマにしました。

昭和らしさを演出するために、北新地でホステスさんの衣装を調達し、ヘアセットとメイクも北新地の美容院でお願いしました。かなり露出度の高い服とすごいメイクで、登場したときは、会場が一瞬静かになり、そのあと笑いがどっとおきました。

宴会後いただいたご感想でも「久しぶりにめっちゃ笑わせてもらいました」というものが多く、大阪人としては大変満足がいく結果でした(笑)

6月10日(金)には東京の社労士仲間が出版記念パーティを東京で開催してくださいます。こちらも60名くらい集まってくださるようです。本当にありがたい限りです。

自分ひとりの力では何もできません。周りのみなさんの支えがあるからこそ、仕事もできるし本も書くことができるのだと思っています。支えられるだけではなく支えることができる自分になることを意識して今後も行動していきたいと思います。

(2011年06月発行)

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