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いより通信 vol.60 (2010年02月号)

フリーライダー社員をなくす方法

フリーライダーという言葉をご存知ですか?フリーライダーというのはウィキペディアによると「活動に必要なコストを負担せず利益だけを受ける人」を指しています。

会社に置き換えると、「自分は仕事をせずに他人の働きで給料だけを得る人」ということになります。社員数が増えれば増えるほどフリーライダー社員は増加します。フリーライダー社員の存在により、彼自身が稼がないことによるマイナスに加え、周りの社員のやる気まで削いでしまうことになるのです。

フリーライダー社員をなくすためにはどうすればいいのでしょうか。まずは社員教育です。会社の仕組みを説明しなければなりません。自社はどのような仕組みで利益を生み出しているのかを繰り返し説き、利益を生み出すために各自がどうするべきか、自分のこととして落とし込んで考えてもらうようにするのです。

私が大学を卒業して最初に就職した会社では、毎月営業会議がありました。100人ほどの会社でしたが社長が主催で、毎月の売り上げや半期の見通しなどについて会議を行っていました。学校を卒業したばかりで最初は何のことかさっぱりわかりませんでしたが、毎月繰り返し会議で話を聞いているうちに、いつも御世話になっている課長が会議でたたかれない為に、自分が何ができるのかを考え始めた記憶があります。

現在、会社には様々な経歴の人が混在しています。新卒だけを入社させている会社の方が少ないでしょう。社会人経験があるので、社会の仕組みはわかっているはずだなんて大間違い。まずは経営者が自社の目標をきちんと示し、あきらめずに繰り返し伝え続ける。各自の目標についても進捗状況を上司がチェックするなど、手間と時間をかけることが必要です。

会社が社員をほったらかしにすること、もしくは社員の自らのやる気を引き出すことなく一方的に指図だけを行うことで、フリーライダー社員が生まれます。経営者の思いや、どうやって自分の給料が稼ぎ出されているのか、繰り返し伝え、経営者自らが行動しないと伝わりません。

現在、人事評価制度を見直したいというご相談が増えています。景気の低迷が続く中、限られた原資をいかに効果的に配分すればいいのか、頭を悩ませている経営者が多いようです。自分の給料は自分で稼ぎ出す、そんな強い思いを持つ社員ばかりになれば、会社の業績が上向くことは間違いなしです。

フリーライダー社員の存在をなげく前に、まずは経営者が知恵を絞って、フリーライダー社員をなくす組織作りをしていきたいものですね。

2月給与の注意事項

  1. 2月1日(月)労働保険料第3期の納付期限となっています。

今月の気づき

みなさんはお正月におみくじを引かれますか?私は毎年、地元の神社と、主人の両親とお参りする神社と2回引くことにしているのですが、なんと今年は両方大吉でした。主人と結婚してから15年。毎年初詣に行ってますが、両方大吉だったのは今年が初めて。大吉だと今年が頂点で後は悪くなるのか・・という不安もありますが(笑)せっかくの運勢なので今年は今までにも増して精力的に行動したいと思っています。

そして年初早々うれしいことが二つ。ひとつは発行部数20万部のAERAの取材を受け、掲載されたこと。(1月25日号:1月18日発売分)もうひとつは昨年末に出版をした『トラブルにならない 社員の正しい辞めさせ方・給料の下げ方』(日本実行出版社)が発売後1か月で増刷になったことです。

出版不況と言われる中、日々たくさんの書籍が発行されています。日々書店に並ぶ新刊のうち、増刷になるのはその3割と言われています。昨年4月に出版した『小さな会社のトクする人の雇い方・給料の払い方』(日本実業出版社)に続く増刷。本をお買い上げいただいたみなさんはもちろん、ブログで書いてくださったり、口コミでお知り合いに勧めてくださった方、すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。

今年は4冊本を書きたい!という目標があります。現在2冊の企画が進行しています。これまで同様、読んでいただきたい方の顔を思い浮かべながら、自分の持つ情報を出し切りたいと思っていますので引き続きご支援御願いします。

(2010年02月発行)

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