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いより通信 vol.138 (2016年08月号)

自分の価値観だけで判断しない

みなさん、こんにちは。
大阪は梅雨が明け暑い日が続きます。
私はやっと大学院の1学期が終わりました。
6月から7月にかけて、大学の課題だけではなく
新刊の製作、社労士業務の繁忙期と重なり
一時は意識朦朧となっていました。

8月に入って少しは落ち着きそうですが
お盆休みもありますし、夏休みの課題もありますので
気は抜けないです。

さて、9月21日(木)大阪府主催のハラスメント防止セミナー
登壇させていだきます。
また現在、毎日新聞経済プレミアでハラスメントに関する記事
書かせていただいており、新刊の内容もマタハラ・セクハラに関するものが
あり、ハラスメントづいているのですが・・・

ハラスメント=「嫌がらせ」なんですよね。
「嫌がらせ」というからには、小学校のときに習った
「人の嫌がることをしない」を守れば防止できるはずなんです。

ただ、小学校のときは、教室にいるのは、育った環境は違っても
同じ年だし、価値観が大きく違わない仲間ばかりだったかと思います。
「人が嫌がること」=「自分がされたら嫌なこと」だったのですが
職場はそうではありません。

「自分がされて嫌なこと」でなくとも、他人にとっては
嫌なことがあることを認識しなければなりません。
「悪意」があるとかないとかではなく
良かれと思ってやったことであっても
相手が嫌な思いをすることってあるんですよね。

例えば、私は育児介護休業法施行後の第一世代です。
我々の時代は、結婚で7割くらいは退職し
出産で残りの人の大半が退職するような時代でした。

出産しても仕事を続けようとする人は、相当仕事が好きな人
(私はそこまで熱意はありませんでしたが・・)だったように
感じます。

出産で休むことでキャリアが中断されるのを恐れ
「女はこれだから困る」と言われるのを恐れ
育児休業があろうともできるだけ早く仕事に復帰し
さらに今のように短時間勤務制度もなかったので
親でも友達でも使える人は総動員して子どもを
育ててきたように感じます。

その世代が現在は管理職になっています。
部下の女性が妊娠・出産となったときに
「自分のときはこうだった」という経験則のみで
部下に対応すると、それがマタハラと言われてしまうリスクがあります。

今は当時より法整備もなされていますし
育児休業についても、「1年取るのは当たり前」という意識であるように
感じます。

結婚生活・子育て、さらに職場での自分のキャリア形成についても
価値観は人それぞれです。
育介法第一世代の我々ができることは、部下の話を聞いて
部下が望むかたちで仕事を続けることができるようフォローすることなのです。

パワハラしかり、セクハラしかり。
「自分はこれくらい大丈夫」「自分はもっとしんどい思いをした」など
自分基準で考えるのではなく、個別に対応していくようにしましょう。
 

よかれと思って言ったことが「ハラスメント」扱いにされると
心が痛みますよね。お互い気持ちよく仕事ができるよう
「自分の価値観に固執しない」ことを心掛けてくださいね

 

8月給与の注意事項

4月昇給で標準報酬月額の改定があった場合(7月改定)、8月分保険料からの変更になります。

今月の気づき

新刊の発売日の翌日である7月23日(土)に大阪で出版記念イベントを
開催させていただきました。
急だったこともあり、今までの出版イベントで最も少ない参加者数(32名)でした。
しかし、少ないときこそ、人のありがたみがわかります。

「他に用事がある」とおっしゃっていたのに、他の用事を済ませて(もしくは調整して)
お越しいただいた方も大勢いらっしゃいましたし、
お知り合いを連れてきてくださった方、遠方からこのイベントのためだけに
駆けつけてくださった方もいました。
仕事をしていて家族もいると、なかなか時間をつくるのは難しいと思います。
本当にありがたく思いました。

また幹事をしてくださった方が精力的に、
私の周りの人達に声を掛けてくださっていたようで
当日も「進行は僕に任せてください。
いよりさんは来てくれはったみなさんと話すことだけに
集中してください」と言ってくださったおかげで、
ゆっくりみなさんと話すことができました。

さらに感激したことは当日の職員さんたちの対応です。
まず、会場に行く前に事務所で集合したのですが、
なんと!花束を準備してくださっていました。
さらに、幹事の方があとでコッソリ教えてくださったのですが
彼女たちから幹事の方に「今回はお世話になりありがとうございました」って
御礼を言ってくれたのです。

職員さんたちはふたりとも家庭があり、イベントは土曜日の晩でしたので
手伝いに来てもらえなくても仕方がないと思っていたのですが
快く引き受けてくださり、事務所のイベントとして「自分ごと」として
対応してくださったのが心からうれしかったです。

職員さんたちがいるからこそ、私は学校に行ったり
本を書くことができてます。
感謝の気持ちを忘れないようにしたいと思います。


 

(2016年08月発行)

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