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いより通信 vol.62 (2010年04月号)

給与改定の際の注意点

4月といえば給与改定の月。昨年は昇給を見送った会社が多かったので、今年こそは、と思われている会社も多いのではないでしょうか。賞与も十分に支払えてないし、社員にも生活があるのはわかっている。なんとか昇給をしてあげたいけれども、昇給原資をどうするかを悩んでおられる経営者が多いようです。

経営者が給与改定を考え、改めて、ひとりひとりの社員の給料をじっくり見てみると、気になるのは、もひとつ仕事の成果を出していない社員。

「こいつは給料払いすぎやろ。よっしゃ、こいつの給料を3万円減らして、がんばっとる奴にその分を上乗せしといたろ」と考える経営者がいても不思議ではありませんが、これはできません。

給料を上げるときは社員の同意は必要ありませんが、給料を下げるときは社員の同意が必ず必要になります。同意をもらうためには理由の説明が必要です。

「お前、全然結果出してないやん。あいつの方ががんばってるから、お前の給料は下げてその分あいつに払ったるねん」なんてことは当然理由にはなりません。会社としては、できない社員に対し、具体的にどんな成果を求めているのかを提示し、教育訓練をしなければなりません。給料を成果に応じて上げたり下げたりしたいのであれば、人事評価制度を導入して、誰が見ても公平な運用、評価基準で社員を評価する必要があります。

評価制度を導入したとしても、全員が給料が下がってしまうような評価制度は明らかに労働条件の切り下げを目的にしたものであると捉えられ、争いになった場合は会社が負ける可能性が非常に高くなります。

結論としては、

  1. 社員の給料はよっぽどの理由がなければ下げることはできない
  2. 社員の給料を下げるときには個別に同意が必要
  3. 仮に同意があったとしても、実際に下げることができるのは次の賃金計算期間から

ということになります。

昇給原資が乏しい中、仕事の報酬は仕事で、というスタイルを取ることもできます。仕事ができる社員には、担当業務の範囲であるとか、権限を広げるのです。役職をつくって与えるのもひとつの方法です。

仕事ができない社員が目につくかもしれませんが、仕事ができる社員がより力を発揮できる職場環境を整える方が明らかに会社にとってプラスとなります。特定の社員の給料を下げるなどマイナス人事を実施してしまうと、他の社員にも動揺が走り、会社全体が委縮したムードになりますが、できる社員を盛りたてていくことで、他の社員の士気もあがります。

まだまだ経済環境はよくありませんが、社内の空気は上向きにしたいものです。

4月給与の注意事項

  1. 健康保険料率・介護保険料率(3月分保険料・4月末日支払分)から変更になっています。
  2. 雇用保険料率が変更になる見込みです。(社員負担分 現行4/1000⇒6/1000 *一般の事業の場合)

今月の気づき

今年に入って、さらにお客様が増えています。お客様となる中小企業の数が減っていく中でお客様が増えるのは本当にありがたいことです。

うちのお客様はすべてご紹介です。事務所に座って執務をしていたら、ビジネスパートナーである税理士さんや司法書士さん、弁護士さんからお客様ご紹介の電話がかかってくるのです。

私が4年前に独立をしたときに、こんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。開業当時はお客様は1軒だけで、電話も鳴らなければメールも来ない。そんな日々を悶々と過ごしていました。

最近、独立開業をしたばかりの人からお客様の増やし方(紹介の受け方)の相談を受けることが多くなりました。私も自分のビジネスモデルをもう一度見直すいい機会だと考え、「士業集客術」(仮題)をテーマに本を執筆することになりました。6月か7月発売目標で現在執筆中です。

4年前の私のように、お客様を増やせずにいっそのこと廃業してしまおうかと考えている士業の方にぜひ読んでいただきたい本です。お客様が増えると、自分がより多くの人の役に立っているという充実感を味わうことができます。自分から何らアクションを起こさなくても、周りからどんどん話がやってきます。

本を書いたときもそうでした。1冊目のハードルはすごく高かったけれども、2冊目、3冊目については、書きたいなぁと思ってアクションを起こしただけで実現しました。4冊目、5冊目については、出版社さんの方からぜひ、というオファーをいただけるようになりました。

最初のステップが高いのは、どんな仕事でも同じ。最初のステップをあがるヒントをぜひこの本で得ていただければと思います。最初のステップは上ったけれども、事業に伸びがなくなった、と思われている方もぜひご一読ください。今を見直すヒントがたくさん詰まっていますので。

本の発売日等につきましては決定したらご報告させていただきますのでお楽しみに。

(2010年04月発行)

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