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いより通信 vol.45 (2008年11月号)

人の育つ仕組みつくりを考える

今年もあと2ヶ月を残すのみとなりました。
この季節から毎年増えるのが、就業規則改訂のご依頼です。
4月からの新年度から組織の見直しをしたい、と考えておられる事業所さんについては、この時期がギリギリ間に合う最後の時期になるからだと思います。

経済の環境は悪化しています。
その中で自社の生き残りの道を模索しながら、従業員を育成できる制度の設計が必要です。
就業規則で会社のルールを明確化することもひとつでしょう。
また従業員がキャリアプランを描くことができるような賃金制度作成であったり、評価制度の導入、そして経営理念に基づいたクレドの作成という方法もあります。
会議や朝礼の進め方を見直すのもひとつの方法です。

ここで大切なことは、何か制度を設計することが目的になってはならないということです。何のために制度設計をするのかをもう一度考えましょう。

経営理念を見直し、理念に基づいて仕事をしていくために従業員のモチベーションUPは欠かせません。
モチベーションが上る仕組みを考えるのは経営者の仕事です。

制度設計の際には、ぜひ従業員もプロジェクトメンバーに入れてください。
「お仕着せ」ではなく「自分たちの」という当事者意識を持ってもらうことが重要です。

今、この時代を生き残るには、人の力しかありません。
個々の人間力をUPすることで他にはない付加価値の高いサービスであったり、商品の提供が可能になります。
自分で考えて行動ができる従業員を育てることが大切です。
人が育つ仕組みつくりを考えていきたいですね。

11月給与計算時の注意事項

  1. 年末調整の準備をしましょう。生命保険料の控除証明書がそろそろ手元に届く時期です。 従業員さんへのアナウンスを開始してください。
  2. 労働保険料の第3期の納期限が11月30日になっています。

今月の気づき

昨年度の未払い残業代の是正指導を受けた企業件数が過去最多となりました。

2007年度に100万円以上の未払い残業代を支払った企業は1728社に上っています。
一社あたりの平均支払額は1577万円となっていて支払い額の最高は関西の家電量販店で30億2279万円でした。

厚生労働省発表
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/10/h1024-1.html

今年に入って、労働時間に関するご相談は非常に多いです。
労働時間を適正に管理すること、そして自社の労働時間の現状把握をすることが大切です。

労働基準監督署はある日突然やってきます。
日頃からの労働時間管理をきちんと行いたいですね。

(2008年11月発行)

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